平成25年から施行された障害者総合支援法により、身体障害者や知的障害者、精神障害者に加えて難病を患う人も支援の対象となりました。そして、障害者支援施設は生活支援だけでなく、就労支援についても対応しています。
障害者の場合、老人介護と重複する支援もありますが、機能回復を通じて、地域社会の中で自立した生活を目指すことも目的に含まれます。そのため、障害者支援施設には、就労継続支援A型、またはB型と呼ばれる施設が各地域にあり、障害者の就労環境を担っています。就労継続支援A型を利用する障害者は、軽度な障害ということもあり、一般的な就労と大きく異なることはありません。障害の状態によって、短時間勤務などの希望に対応しています。
一方の就労継続支援B型の場合、就労環境を提供する点では同じですが、一般的な労働に比べると障害の状態に合わせて働けることが特徴となっています。つまり、就労継続支援B型では、障害の程度に応じた手厚いサポートが期待できます。各施設で介護職として勤務する場合には、障害者の支援を担う際のポイントに多少の違いが現れます。アットホームな職場の就労継続支援B型では、手作りパンの製造や農作業などを介護職員と利用者が一緒になって作業します。B型であっても利用者の自立を支援することが目的なので、介護職員として働く際は、利用者の個性や強みを生かせるようなサポートが求められます。障害を持ちながらも地域の中で自分らしく働ける職場づくりを提供することが支援するときに欠かせない心得になるのです。